Q&A
不動産登記について
Q:どのようにすれば、不動産の名義(所有者)を確認できますか?
A:不動産の権利関係は法務局にある登記簿に記録されており、登記簿謄本(全部事項証明書)を取得することにより、不動産の所有者を確認することができます。
最寄りの法務局で全国の不動産についての登記簿謄本(全部事項証明書)を取得することができます。
茅ヶ崎市・平塚市・寒川町にお住まいの方であれば、横浜地方法務局 湘南支局が最寄になります。(JR東海道線「辻堂」駅東口改札北口出口から徒歩5分)
登記簿謄本には、不動産の所在地・現在と過去の所有者・不動産に付けられている金融機関などの担保権(設定されている抵当権など)、その不動産に関する権利関係が記録されております。
一般に不動産の所有者には権利証が発行されますが、売却などで権利を手放した後にも書類としての権利証は残る(効力の無くなったカラの権利証)ため権利証が手元にあることのみで現在の正確な所有者を確認することはできません。
ご相談などにより当事務所にお越し頂ければ、インターネットを利用して登記の情報(登記簿謄本と同じ内容の記録)を確認することもできます。
相続放棄について
Q:亡き父の相続について相続人間の協議で既に放棄を宣言しているので、相続放棄の手続きはしなくても良いでしょうか?
A:法律上の相続放棄をするには、定められた期限内に裁判所に対して申立てをして、放棄を認めてもらう(申述が受理される)必要があります。
一般的に遺産の分配方法を決める遺産分割の協議において、何らの財産も受け取らない場合などに、私は相続財産についてはすべて放棄していると表現されることがありますが、このケースでの放棄は法律上の相続放棄とは別です。
遺産分割の協議で財産は何もいらない決めていても、それはあくまでもプラスの財産を放棄する(遺産を受け取らない)という相続人の中での効果があるだけにすぎません。相続人の間で遺産を受け取らないと宣言しているだけでは、貸金業者などに対する借金などのマイナス財産を放棄することは認められません。
そのため、債権者(貸金業者)などの返済義務を免れるためには、定められた期限内に裁判所に対して申立てをする必要があります。、
このように、遺産分割での放棄を、法律上の相続放棄と勘違いされるケースが少なくありませんのでご注意が必要です。
戸籍について
Q:相続手続きには亡き父の「出生から死亡までの戸籍(生まれてからの戸籍)」が必要になりました。どのように請求すれば良いのでしょうか?
A:お亡くなりになった方(被相続人)の相続手続きをするためには、相続関係を明らかにするために出生から死亡までの戸籍が必要になります。
戸籍にはその方の婚姻や親族関係などの身分関係の変遷が記録されていますが、婚姻などの際に新しい戸籍が作られます。また、法律の改正などによっても別の戸籍が作られます(改製)。
そのため、「出生から死亡までの戸籍(生まれてからの戸籍)」を集めるには現在の戸籍(最後の戸籍)だけでなく、婚姻前や改正前の古い戸籍も請求する必要があります。
戸籍を集めるためには、まず現在の本籍地(最後の本籍地)の市役所等に戸籍を請求してください。その際、戸籍の請求範囲を「出生から死亡までのもの」として請求をします。
その市役所等で取得した戸籍の記載内容を確認し、たとえば婚姻を原因として他の戸籍から移ってきていた場合には、婚姻前の本籍地に戸籍を同じように戸籍を請求します。
戸籍の記載内容を確認して、他の戸籍から移ってきている場合には同じように古い戸籍にさかのぼって請求をしていくことで、出生までの戸籍を集めることができます。
銀行口座相続手続きについて
Q:夫が亡くなり預貯金口座が凍結されて今いました。どのような手続きをすればよいでしょうか?
A:口座名義人がお亡くなりになった場合には、そのことを銀行などの金融機関が知った時点で口座が凍結され入出金などのお取引が一切できなくなります。
そのため故人(被相続人)の預貯金を引出したり、自ら(相続人)の口座に移すためには故人名義の口座についての解約をして払戻しをしたり、相続人名義へと名義の書換えをするために相続手続きをする必要があります。
この相続手続きは、複数の口座をお持ちの場合には各金融機関ごとに行う必要がございます。手続きに必要となる書類は以下のとおりです。
- 金融機関所定の払戻し請求書・名義書換依頼書
- 故人(被相続人)の出生から死亡までの全ての戸籍
- 相続人全員の現在の戸籍
- 遺産分割協議書・金融機関所定の同意書 ※
- 相続人全員の印鑑証明書
※遺言書がある場合には、遺産分割協議書は必要ありません。
上記の書類は、相続手続きに必要な一般的なものですが、相続手続きには各金融機関ごとに必要な書類や取り扱いが異なりますので、ご自身でお手続きをされる場合にはご注意が必要です。
遺産承継(遺産整理)業務について
Q:遺産承継(遺産整理)業務とは具体的にどのような手続きを行ってもらえますか?
A:不動産・預貯金・株式・投資信託・保険金などについての相続手続きを行います。
ご家族がお亡くなりになった場合に、遺産の相続手続きをしなければいけないと分かっていても多岐に亘る相続財産について実際に何から手をつければよいのか分からない。
また、どの財産をどの専門家に頼めばよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
インターネットで遺産承継(遺産整理)手続きを調べてみても、信託銀行・弁護士・司法書士・税理士・行政書士の事務所情報などが溢れていて、ますます混乱されるかもしれません。
司法書士については不動産の名義変更を行う士業というイメージがあるかもしれませんが、平成14年の法律改正によって預貯金の解約や有価証券の名義書換手続を相続人の代理人として行うことが認められております。
(司法書士法第29条1号・同法施行規則第31条1号)
司法書士は遺産分割協議など、相続人の間で争いがあるケースには介入することができません。また、相続税が発生するケースなどはご希望により税理士などの専門家をご紹介いたします。