遺言書の作成はお早めに!
こんにちは。司法書士の米田です。
本日のコラムでは遺言書(遺書・遺言状)について書かせて頂きます。
突然ですが皆様は遺言書を書いたことがありますでしょうか?
おそらくほとんどの方が、まだ遺言書書かれていないのではないかと思います。
既にしっかりと公正証書の遺言を作成されているという方は他のコラムからお読みいただければと思います。
遺言書を書く時期(タイミング)
タイトルにも書きましたが、遺言書の作成には遅すぎる事はあっても早すぎるという事はありません。
簡単なものであれば、
遺言書
1.全ての財産は、妻○○○○に相続させる。
以上遺言する。
平成○○年○○月○○日
住 所 ○○○○県○○○○市○丁目○番○号
遺言者 ○○ ○○ ㊞
これだけです。
上記の6行の文章と押印が時として銀行の通帳や不動産の権利証よりも重要な書類となりえます。
もし、遺言を書かずに相続が発生してしまったり、認知症などによって法的に遺言を作成することが認められなくなってしまった時に自らの希望した相続が叶わなかったり残された相続人が困ってしまうこと(争続)もあります。
テレビ、新聞その他のメディアで相続や遺言について色々な情報が発信されていますが、ご相談者の方には、自筆証書の遺言は危ないとか、封筒に入れないとダメなんでしょ等難しく考えすぎて結局手を付けられずにいる方も多いです。
遺言は、何通でも書き直しが出来ます。その場合内容に矛盾が生じる部分については日付が後ろ(新しい)遺言が有効となります。
自らの相続についての考えを、まずは一通目の遺言書に書いてみて下さい。
遺言の種類
遺言の種類にはいくつかの種類がありますが、代表的なものとしては以下の二種類です。
・公正証書遺言
※イメージ・費用・手間が掛かるが強くて安心な遺言
メリット
- 公証人が作成するので不備が無く、証拠力が高い。
- 遺言書の原本が公証役場に保管されているので紛失や破棄の恐れが無い。
- 相続の発生後に、家庭裁判所の検認手続きをする必要がない。
- 文字が書けなくも作成する事ができる。
・自筆証書遺言
※イメージ・簡単に書ける(上記の見本参照)が、頼りない遺言
メリット
- 費用が掛からない。(紙・ペン・印鑑があれば足りる)
- 簡単に作成できる。(簡単なものであれば5分以内で書けます)
- 誰にも見られずに作成(破棄)できる。
上記のように自筆証書遺言と公正証書遺言のメリットは、もう一方遺言のデメリットとも言えます。
まだ遺言書をお書きになっていない方は、まずは自筆証書遺言から書いて頂き、最終の完成版として公正証書遺言を作成されることをお勧めいたします。